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地震に強い家って?【愛知県版】

date:2024.08.23

地震に強い家とは?アイキャッチ

愛知県でこれから家づくりを始める皆さまに向けて、「地震に強い家ってどんな家?」という疑問にお答えしていきます。

 

「地震大国日本で家を建てるなら、地震対策は絶対に必要!」そう思っていても、具体的にどんな家にすればいいのか分からない方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、「耐震等級」と「耐久性」という側面から、愛知県で家を建てる際に参考にしたい、地震に強い家づくりのポイントを解説していきます。

 

地震に強い家とは【愛知県版】
  1. 愛知県の地震リスクは?
  2. 耐震等級=地震への強さ
  3. 法律に沿っていれば大丈夫?
  4. 共感住宅レイアウトの耐震
  5. 丈夫で長持ちが重要
  6. まとめ

 

 

1.愛知県の地震リスクは?

家の耐震を考える時、リスクについて正しく理解している事が大切です。

「愛知県は地震も少ないし、大丈夫じゃない?」

「地震は心配だけど、日々の満足とか利便性を優先したいなぁ」

という方もいらっしゃるかもしれません。

確かに、愛知県は死者10名、負傷者19名を出した1946年の「南海地震」より後、大きな地震の被害を受けていません。

 

ですが、地震調査研究推進本部事務局が発表している「愛知県の地震活動の特徴(▶HP)」によると、地震の強さを表すマグニチュード8~9クラスの「南海トラフ地震」は30年以内に発生する確率は70%~80%です。

 

内閣府の「 南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ (▶HP)」によると、東海地方が被害最大の場合の想定震度は下の図の通りです。

美浜町、田原市、西尾市や碧南市、豊橋市などで震度7、それ以外の地域でも広く震度6弱以上が想定されています。

南海トラフ巨大地震で東海地方が被害を受ける場合の想定震度、尾張と西三河地域、渥美半島が震度6強以上になっている。

出典https://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/taisaku_wg/pdf/1_sanko2.pdf

 

 

地震に因る最大の津波の高さは、高いところで20mを超え、名古屋港のあたりでも2~5mが想定されています。

南海トラフ巨大地震で想定される津波の高さ

出典https://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/taisaku_wg/pdf/1_sanko2.pdf

 

震源地が陸側の場合、愛知県で家が全壊する数が最大となる時の要因は、

・揺れ:18万3,000棟
・液状化:1万8,000棟
・津波:1,800棟
・急傾斜地崩壊:400棟
・火災:12万3,000棟

となっています。
出典https://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/taisaku_wg/pdf/1_sanko2.pdf

 

備えのためには最悪の予想をするべきですが、考えるだけでも身がすくみそうな数字ですね。

今から家づくりをするご家族は、ぜひこの機会に、「この家にいれば安心!」と心から思える家づくりを進めていただきたいと思います。

 

 

では、どうすれば自身にも安心・安全な家づくりができるのでしょうか。

ここからは、「耐震」に着目して、地震に強い家づくりについてお伝えしていきます。
家の外観

 

 

 

2.耐震等級=地震への強さ

家を建てる際に、「耐震等級」という言葉を耳にしたことはありませんか?

これは、住宅の耐震性能を表す指標のことで、1〜3の3段階で評価されます。

 

耐震等級1:建築基準法で定められた最低限の基準を満たすレベル (標準的な強さ)
耐震等級2:耐震等級1の1.25倍の耐震性能を持つレベル (ちょっと強くなった)
耐震等級3:耐震等級1の1.5倍の耐震性能を持つレベル (ぐっと強くなった)

 

つまり、数字が大きくなるほど、地震に強い家になるわけです。
耐震等級1から3の表。耐震等級1は数百年に一度発生する地震力に対して倒壊しない強さ。耐震等級3は耐震等級1の1.5倍の地震力に耐えられる強さ。

 

 

 

2.法律に沿っていれば大丈夫?

日本で家を建てるには、建築基準法という法律を守らなければなりません。

耐震等級1が、まさにこの基準法のライン。

 

「それなら、耐震等級1の家でも大丈夫なのでは?」と思うかもしれませんが、実はそうとも言い切れません。

この法律はあくまでも最低限の安全性を確保するためのものだからです。

 

2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震では、新耐震基準を満たした建物でも倒壊するケースがありました。

この理由の一つは、耐震等級1は「震度7の地震に一度だけ耐えられる」という基準だから。

熊本地震のように何度も大きな揺れに襲われると、耐えられない可能性があるのです。

 

 

そこで注目したいのが、より高い耐震性能を持つ「耐震等級3」の家です。

熊本地震では、震度7の揺れに2度見舞われましたが、耐震等級3の家はほとんどが倒壊を免れたというデータが出ています。
熊本地震では、耐震等級3であれば無被害で済んだ建物が87%にのぼった

 

もちろん、耐震等級3だからといって絶対に安全というわけではありませんが、家族の命を守るためには、より高い耐震性能を備えた家を建てることが重要と言えるでしょう。

 

 

3.共感住宅レイアウトの耐震

共感住宅レイアウトでは、独自の厳しい基準を設け、全ての家で耐震等級3(相当)の構造を実現しています。

 

ポイント1:許容応力度計算での耐震等級3(相当)

共感住宅レイアウトの家は標準で耐震等級3(相当)です。

どの家も許容応力度計算で耐震等級3を確認しております。

詳しくはこちら(タップで記事へ飛びます)

 

 

ポイント2:地震の揺れを分散させる「耐力面材」

耐震化に重要な物の1つ、「耐力壁(たいりょくへき)」。

共感住宅レイアウトでは、耐震性を高めるために、「ダイライト」という耐力面材を使用して耐力壁をつくっています。

 

耐力面材は、よくある「筋交い」でつくる耐力壁と比べ、壁全体で地震の力を受け止め、地震力を分散させる効果があります。

地震力が分散することで、耐力壁自体が傷んだり壊れたりするリスクを下げ、家を倒壊から守ります。
耐力壁のイラスト。筋交いは端部に力が掛かる。面材は全体的に力を分散する

 

 

ポイント3:地震の影響を受けにくい「軽い屋根」

屋根が重いと、地震の揺れで家が大きく揺さぶられてしまいます。

共感住宅レイアウトでは、瓦屋根に比べて軽いガルバリウム鋼板の屋根を標準仕様にすることで、地震の影響を受けにくい家づくりをしています。
瓦屋根
ガルバリウム鋼板の屋根

 

 

これ以外にも、柱に硬いヒノキを用いたり、木が割れにくい金物使いなど、家をかたちづくるあらゆる部分で地震に備えた設計・施工をしています。

 

 

 

4.丈夫で長持ちが重要

ここまで見てきたように、南海トラフなどの大きな地震に備えるには、設計の段階できちんと検証し、耐震等級3(相当)を確認することが大切です。

 

ですが実はそれだけでは本当に地震から家族を守ることは難しいのです。

なぜなら、傷んでしまった家は、新築時の耐震性がなくなっている可能性が大きいからです。

 

雨ざらしになった倒木が柔らかくなっている姿をイメージすると分かりやすいかと思います。

いくら耐震等級の高い家を建てても、結露などで家が劣化してしまっては、本来の耐震性能を発揮できません。
朽ちて苔が生えた木のイメージ

 

そこで重要になるのが、断熱性や気密性、換気システムを適切に設計することです。

これらの要素をしっかりと考慮することで、柱や壁などの構造材が傷むのを防ぎ、新築時の耐震性能を長く維持することができます。
防湿層が断熱材を水蒸気から守っている図

 

共感住宅レイアウトでは、地震に強い家づくりをする上で、「家の耐久性」も大切にしています。

詳しくは【コンセプト「家も護る」へ】※タップでページへ飛びます

 

 

5.まとめ

以上、「耐震等級」と「耐久性」という側面から、愛知県で家を建てる際に参考にしたい、地震に強い家づくりのポイントを解説しました。

 

南海トラフ巨大地震で多くの市町村で強い揺れが予想されている愛知県では、新築時の耐震等級3は必須です。
※等級取得は申請性です。申請なしでも計算で同等の結果が確認されていることが重要です

 

耐震化が進めば南海トラフ地震での死者数が下がる、という予想も出ている事から、耐震等級3(相当)で新築することはもしもの時の安心・安全に直結するとも言えるでしょう。
南海トラフ巨大地震における、家の耐震化と全壊棟数と死者数の関係のグラフ。現状では65,000人が死亡する試算だが耐震化率が100%になると死者数は13,000に減少する
出典https://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/taisaku_wg/pdf/1_sanko2.pdf

 

共感住宅レイアウトでは、全てのご家族の生命・財産・健康を守るため、耐震等級3(相当)の家が標準です。

屋根の重さや耐力面材の選定、耐震等級の計算には表れない耐久性まで、責任を持って設計・施工しています。

 

共感住宅レイアウトは耐震等級3(相当)が標準仕様
耐久性も高い家づくりが可能

 

 

これから家づくりを始めるご家族は、ぜひ今回お伝えしたような視点を持って家づくりに取り組んでいただけたらと思います。

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