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岡崎市で高性能な注文住宅を建てるには?

date:2021.09.10

こんにちは。レイアウトの清水です。
最近「高性能な家にしたいです」とメールをくださる方が増えているように感じます。
家についてプロと同じかそれ以上に知識をお持ちの方も沢山いらっしゃいますよね。

 

実際、2020年2月の調査でも住宅事業者選びで重視するポイントとして1位となっているのが「建物の性能」(58.0%,n=1,000)です。
住宅業者選びで重視する項目のランキンググラフ2020年2月と2014年比較
住宅市場動向調査(住宅金融支援機構)より作成

 

そこで今回は「岡崎市で高性能な注文住宅を建てるには?」についてお伝えします。

 

高性能な家とは、そもそもどんな家なのか、そして、岡崎市やその周辺で高性能な注文住宅を建てるなら、何に気を付けたらよいのか

そういったことをご紹介したいと思います。

 

この知識を活用して「高性能な注文住宅を建てられる工務店」を見つけてくださいね!

 

高性能な注文住宅を岡崎市で建てるために知っておきたいこと

高性能な住宅を建てる知識
  1. 「高性能」が良い理由
  2. 断熱・気密・耐震に注目
  3. 高断熱・高気密・高耐震の基準とは
  4. 換気も性能

 

1.「高性能」が良い理由

なぜ、高性能な住宅が欲しくなるのでしょうか。

それは、「家族の幸せを、長く、無理なく保ちたい」という想いからです。

 

2019年に実施された調査によると、家づくりの時に思い描いている暮らし方・すごし方として

「家族がゆったりと過ごせる広いリビング」を選んだ人が全体の50.8%を占める。

既婚者の選択率2番目は「共働きでも家事や子育てがしやすい」で38.8%が選択、次いで「家族が料理に参加しやすいキッチン」が36.0%

という結果が出ています。
家を建てる前に思い描く暮らしのランキンググラフ
住宅所有意向/住みたい家とインテリア(第1回)20代30代の家所有意向/住みたい家(調査編)_日経BPコンサルティング × LIXILより

 

家事や子育てを家族でシェアしたり、時間があるときはみんなでゆったりする、「家族みんなでの幸せ」を思い描く方が多いことがわかります。

 

また同じ調査では家づくりの時に考慮する項目について、1位の「収納の充実」に続き

既婚者において、次に多いのは、「冬暖かく夏は涼しい断熱性能のいい家」で50.3%、3番目に「光熱費が節約できるエコな家」となり、エネルギー効率などの住宅性能の高さが求められていることがわかる。

という結果も出ています。

 

思い描く「家族の幸せ」のために、断熱や省エネなど住宅性能を求める方が多いのです。

 

2.断熱・気密・耐震に注目

では、住宅の性能を見るときは、何に着目すればよいのでしょうか。

それは、「断熱」と「気密」と「耐震」です。


a.断熱がしてくれること

断熱材は熱の移動を遅らせるものです。

 

熱は、温度の高い方から低い方へと移動します。
夏は外から中へ、冬は中から外へ、空気の熱は移動しようとします。
その移動を遅くするのが、断熱材なのです。
断熱材が夏も冬も熱の移動を遅らせることをつたる図
高断熱の家では、夏の一番熱い時間に受けた熱が室内に入ってくるのは、エアコンが効きやすい夕方~夜。
冬であれば、一番冷え込む明け方5時でも、部屋の中の暖かい温度はしばらく断熱材がとどめてくれます。

 

ポイントは、断熱材は冷暖房の効果を高めるために使うものだということです。

 

高断熱の家は、そうでない家と比べて「冷暖房がなくても快適に過ごせる期間」が長いですが、一年中冷暖房無しで過ごすためではありません。
なぜなら、冷暖房無しでは、真夏も真冬も健康で快適に過ごせる温度にはならないからです。

 

せっかく新築するなら、住み始めてからずっと365日快適な場所にしたくはないでしょうか。

 

断熱性能を高めて、ランニングコストを抑えながら適切に冷暖房できる家。
これが、家族の幸せを実現する方法の1つなのです。
エアコンを24時間つけることで快適な家にできる図


b.気密性能の重要性

気密性能が重要なのは、室内の快適感を増すため、先に述べた断熱性能を長く保つため、そして建物の耐久性を保つためです。

 

高気密な家は、隙間が少ない家です。
隙間風も少なくなるので、例えば冬に暖房していても足元だけスースーして居心地が悪い……ということがありません。

 

適切な気密は空気だけでなく水蒸気の移動もブロックしてくれます。
水蒸気の移動がブロックされる、つまり防湿されると、冬場に断熱部分や柱で結露することがほとんどなくなります。
気密層が家の中から移動する水蒸気を止めることを説明した図

断熱材は濡れると能力が落ちるので、気密層で防湿することで断熱性能を長持ちさせるのが重要。

また、柱部分が結露するとカビなどで柱が腐ります。気密性能が高いことは、躯体の耐久性も保つのです。


c.耐震性

家の性能で欠かせない3つめは、耐震性です。

こちらは、耐震等級3が欠かせません

 

2016年の熊本地震における調査では、耐震等級3の家では、それ未満の基準で建てられた家よりも無被害の割合が高かったことがわかっています。
2016年熊本地震での耐震等級による倒壊などの割合表

熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書(国土交通省)より作成

 

確かに、耐震等級3以外の家でも大破や倒壊を免れることはできています。

ですが、柱が少しでもずれていたりすると、後に逢うかもしれない災害に耐えられるかどうかわかりません。
「大丈夫かな」と不安を抱えて暮らすのは、辛いことではないでしょうか。

 

また、耐震性は先に挙げた耐久性ともかかわってきます。
たとえ耐震等級3の家を建てたとしても、柱や梁など躯体にカビが生えて腐ってしまえば、新築時の耐震性は保たれません。
ぼ梁の写真


高性能な家を建てる時に注目したい「断熱」「気密」「耐震」について、知っていただけたでしょうか。

 

3.高断熱・高気密・高耐震の基準とは

断熱、気密、耐震が良い家にしたい!

でも、どうやって「良い」とわかるの?

そんな時に指標にしたい数値が、G2、気密層とC値、耐震等級3です。


a.G2グレード

G2グレードとは、HEAT20(日本の高断熱住宅研究会)が定めた基準です。

G2グレードの家なら、冬の間、暖房をしていない部屋でもおおむね13℃を下回らない、という計算になっています。

 

また、平成28年基準の家が間欠暖房(トイレ・浴室などは暖房無し)したときと、G2の家が全室24時間暖房をしたときは、同じ暖房費になるとされています。
HEAT20G2グレードの家とH28年省エネ基準の家の冬の温度や暖房費の比較
HEAT20外皮性能グレードより作成

 

【G2グレードをもう少し詳しく】

建物の外壁について、断熱材の量や厚み、窓の面積などから導き出す、外皮平均熱貫流率(UA値)という数値があります。
これは、外壁や窓などからどれだけ熱が逃げるかを示す数値で、小さいほど熱の逃げが少ない、性能の良い家だということがわかります。
G2グレードは、このUA値によって決まります。

岡崎市や幸田町などはUA値が0.46以下でG2グレードとなります。
北海道の旭川市ではUA値が0.28以下でないとG2グレードとはなりません。
地域によってG2グレードになるUA値が違いますが、これは気候の違いによります。

寒い地域(1地域など)で「G2グレードが想定している暮らし」に達するためには、より高い性能が必要になるのです。
HEAT20、地域区分新旧表(国土交通省)参考

 


a’.G3グレードの落とし穴

実は、G2グレードの上に、更にG3グレードというものがあります。
より断熱や窓の性能が高く、熱の逃げを防ぎます。

 

但し、岡崎市で家を建てるなら、G3グレードは積極的におすすめしません。
なぜなら、費用対効果が高くないからです。

 

G3グレードにするには、断熱材の量を増やさなければなりません。
大工さんの手間も増えるので、施工にもお金がよりかかります。

 

更に、岡崎市や豊田市などの暖かい地域(6地域)では、冬の暖房費はG2グレードに比べて大幅削減されないことがわかりました。
共感住宅レイアウトの既築物件データより

 

全国的に見ても暖かい地域である岡崎市などで新築される場合は、費用対効果の面からもG2グレードが最適なのです。
HEAT20グレードの違いによるイニシャルコストとランニングコストの増加・削減具合のイメージ図


b.気密とC値

気密は防湿層によって高めます。
防湿層というのは、断熱材と家の中を区切る水蒸気を通さない層です。
どんな断熱材でも、力を発揮するには濡れていないことが大切です。
そのため、防湿層でしっかりと気密が取れているかがチェックポイントとなります。

 

C値というのは、家じゅうにある隙間を表す数字です。
気密が大事、と述べましたが、その気密がきちんととれているかの指標になります。

C値で大事なのは、家が完成してからの数値である事。
施工中にはコンセントやエアコンなど様々な穴が壁に開けられます。
施工前に測ったC値では、実際の暮らしに即していない可能性が大きいのです。

完成後に測ったC値かどうか、確認してください。
気密が取れているかのチェックポイント


C.耐震等級3

こちらはすでに述べましたが、やはり耐震等級3は必須です。

地震保険の割引率が高くなることからも、耐震等級3という指標が有効だとわかりますよね。耐震等級と地震保険の割引率
※構造計算による耐震等級3(相当)です。等級申請費用は別途

耐震等級は、認定必須ではないですが、「構造計算」という根拠があることが大前提です。
「壁量が〇〇倍あるから等級3相当だろう」というのは「みなし」ですので、お気を付けください。

 

4.換気も性能

断熱、気密、耐震とご紹介しましたが、最後にもう1つ欠かせない性能があります。
それが換気です。

 

家の中には、住んでいる人が吐き出す二酸化炭素をはじめ、家具などから出る化学物質、ホコリなど、空気を汚すものが溜まっていきます。

 

だから、24時間途切れることがない換気が必須になります。

換気についてきちんと考えているか、も注目したいポイントです。
換気性能で室内の二酸化炭素濃度が大きく変わることを示した線グラフ

 

岡崎市で高性能な家を建てるなら、ここに注目!

今回お伝えしたのは、

  1. 「高性能」が良い理由
  2. 断熱・気密・耐震に注目
  3. 高断熱・高気密・高耐震の基準とは
  4. 換気も性能

この4つです。

 

新築によって「家族みんなでの幸せ」を実現するため、高性能な家にしたい。

その想いを叶えるために注目したいのは、断熱性能、気密性能、そして耐震性能です。

 

断熱性能はHEAT20のG2グレード。

気密性能は防湿層があるか、そしてC値の測定。

耐震等級3。

そして、確実な換気です。

高性能な家を建てるにはG2グレード、気密層、C値測定、耐震等級3、確実な換気が重要と示したチェックシート

 

「これらを満たしているか」という視点で探すことで、岡崎市(そしてその周辺の地域)で高性能な家を建ててくれる工務店や住宅会社を見つけやすくなります。

 

もちろん、家づくりで大切なのは性能だけではありません。
家づくりを導いてくれる営業さんや、暮らしまでデザインしてくれる設計士さんなど、人との相性が締める部分は大きいです。

 

性能の良い家について、どんなふうに考えているのか、質問に対してどんな対応をしてくれるのか。
そういったことも含めて、最良の会社探しが出来ることを願っています。

 

以上、岡崎市で高性能な家を建てるにはどうすればよいか、について共感住宅レイアウトの清水がお伝えしました。

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