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東本願寺に圧倒される。

date:2025.02.25

東本願寺の門。後ろには夕焼けの空が写っている

こんにちは、清水です。

昨年の11月に京都で開催された「京都モダン建築祭」レポシリーズ。

今回は、東本願寺をご紹介します。
手間に白い枠があり、奥に日本家屋のような木造の建物が見える

 

東本願寺は京都駅の北、徒歩10分程度の所にある真宗大谷派のお寺です。

宗祖は親鸞聖人しんらんしょうにん

詳しくは東本願寺のHPにありますので、ぜひご覧ください。

 

実は、東本願寺は近くを何度も通ったことがあったのですが、入るのは初めてでした。

まず、門が大変立派。

そして、門の奥に見えている御影堂(ごえいどう)の巨大さに驚きました。

大きなお寺の建物はそれなりに見慣れていると思っていたのですが。
東本願寺の御影堂。横長の大きなお寺で瓦の屋根になっている

 

普段は一般的な居住用の一戸建てを作っているからか、いつもの身体感覚が揺さぶられ、自分がとても小さな存在に感じられました。

フランスで大聖堂に入った時にも感じたのですが、宗教施設は高さや距離を操り「普段」を丁寧に排除する造りになっているなと思います。

生活には十分以上のスケールがある建物はそれだけ物資が必要ですから、人や物や金を集められる求心力や権力がある証。

物理的にも、それを叶えるパワーにも、圧倒されました。

 

寺の中には御影堂と阿弥陀堂の2つの大きなお堂がありますが、それ以外にもたくさんの建物があり、それらの多くは屋根のある廊下でつながっています。
板張りの廊下。板の幅が広く艶が出ている

能舞台もあり、私の持っていたお寺のイメージが完全に塗り替えられました。
東本願寺の能舞台

お寺は人と人がつながる場所であり、また人がいるからお寺も続く事を思うと、素晴らしいお庭や格天井のお座敷があることも確かに頷けます。

(この時、元成徳中学校の折り上げ格天井の豪華さに再び感動させられました)
折り上げ格天井の間。壁には絵が描かれている。全体が黄金に光っているように見える

 

一般住宅が新築されるということは、壊されたり放置される家もあるということ。

守り受け継がれてきたお寺を知ると、数十年で壊され、もしくは放置される私たちの住む家について、その思想はいかがなものかと感じさせられます。

人口動態や社会情勢が変わる中でうまく対応しながら暮らすには、スクラップアンドビルドの方が、もしかしたら理にかなっているのかもしれないですね。

少なくとも、新しく家を建てることについて自覚的でなければならないなと思います。
東本願寺の庭。手前に池があり岩が置かれている。奥には建物の屋根が見える

 

 

東本願寺では通常、無料の参拝案内がありますので、京都へ訪れた際には僧侶による解説を楽しまれてはいかがでしょうか。

 

これまでの京都モダン建築祭レポシリーズはこちら

元成徳中学校
あじき路地
祇園閣

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