旧朝倉家住宅の見学
date:2023.10.07
こんにちは。
共感住宅レイアウトの野口です。
東京の恵比寿にある旧朝倉家住宅へ行ってきました。
恵比寿は何度か行ったことがありますが、
見学できる和風建築が残されているのは意外でした。
場所は、JR恵比寿駅から代官山蔦屋書店へ向かう少し手前です。
街中なのに、広い敷地と立派な建物がありました。
大正5年建築ということですが、時代の先端の住み方で、
どうやら車庫があったようです。
車庫はその後、使い方がいろいろと変更されて、改修復元されたものでしたが、
母屋は当時の形を残しているようです。
関東大震災(大正12年)や第二次世界大戦中の東京空襲も経験している
期間ですが、よく残っていましたよね。
庭もしっかりと残っていて、外から見ても中から見ても楽しめる建物でした。
庭の木々は落葉樹が多く、冬はまた違った雰囲気が出ていそうです。
庭を眺めることができるメインの居間は、途中で洋間に改装されていましたが、
風情はしっかりと残っていましたし、建物はとても広く、全体を周るだけで
思った以上に時間がかかる豪邸です。
広い建物は歴史的価値として維持されやすいですが、
これが当時としても最先端と考えると、普通の家は
もっと質素で簡素な作りであったはずです。
そういう意味では、今の純和風住宅が遜色ない仕様によってできているのは、
平均値が上がり、生活が豊かになった証拠なのかもしれません。
もちろん、今回見た旧朝倉家住宅は材料の一つ一つも見た目以上に
お金がかかった仕様だと思います。また、作りもしっかりしているからこそ、
手を入れることで、今まで十分に残ってきています。
その建物が今の時代だけではなく、先の時代にとっても必要のある建物となるかどうか。
結果は作る人次第なのでどうなるかはわかりませんが、作り手の私たちは、
それぐらいの想いで建物をつくり、受け継いでいくことができるものを
提供することが大切だと改めて感じた建物でした。